アニメ映画

最近、気になっていたアニメ映画で、『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』を観に行ってきました。ストーリーの面白さはもちろん、映像美や音楽へのこだわり、そして迫力あるアクションシーンなど、細部までこだわり抜かれたクオリティに圧倒されると共に、とことん楽しめる素晴らしい作品でした。
『鬼滅の刃』をはじめ、近年、日本のアニメは世界中で爆発的なヒットを記録していますが、今回の映画で私が作品の完成度以上に「すごい」と感じたのは、その裏にある「制作体制」です。 通常、映画制作は莫大な費用がかかるため、テレビ局や広告代理店、出版社など複数社で「製作委員会」を作り、資金を出し合ってリスクを分散させるのが業界の常識です。しかし本作では、制作会社がその常識を覆し、1社単独で出資・制作するという巨大なリスクを背負っています(配給は東宝などが協力)。 「自分たちが作ったものの利益は、自分たちで得る。その代わり、失敗したときのリスクも全て自分たちで負う」。そんなクリエイターたちの凄まじい覚悟が、映像の端々から伝わってくるようでした。
今や、アニメ・漫画・ゲームといった「コンテンツ産業」は、家電製品を抜いて、自動車に次ぐ日本第2位の外貨獲得産業に成長しているそうです。
「日本車を日本製の家電製品を買って日本経済に貢献する」という考え方がありますが、これからは「日本のアニメを観て日本産業に貢献する」というのも、現代らしくて面白い考え方だなと感じました。