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AUの選択 諸刃の剣

今年の2月、世界的にはスマートフォンOSのトップシェアがiOSからAndroidになったというニュースが報じられていましたが、日本国内でも5月になってAndroidスマートフォンが過半数を占めたとのことです。

Apple1社で全Android陣営を今まで抑えていたほうがすごいと思うのですが、それはさておき、Androidを利用したISシリーズでわが国のスマートフォン市場に最後に登場したAUの思い切ったサービスについて考えてみたいと思います。

それは、「スカイプ」と「au oneメール」です。

スカイプは誰もが「それで電話会社として大丈夫なのか?」と感じたこと、つまり通話料を収入源にするAU自らが、通話料無料または破格の電話代で利用可能なスカイプを、専用クライアントを初期インストールしてまで使えるようにしたことに対してどんなメリットを見込んだのか?という疑問を投げかけましたが、話題性はもちろん、現実問題として通話料収入による利益がむしろ増えたという今のところの成果を見てみても、成功だったということでしょう。

実はiPhoneでもそれまでのすべてのスマートフォンでもSkypeは利用できますが、イメージ戦略とはこういうものだと思います。

マイクロソフトに買収されてますますSkypeは世界的に利用が増えるに違いなく、スマートフォン市場で完全に遅れをとっていたAUが、これからじわじわシェアを獲得するような流れを感じさせます。

そして、その影であまり目立ちはしませんが、2007年よりGoogleとの提携で始めたau oneメールもまた然りです。

ちょうど3年前からpopメールにも対応し、AUのEZメール(ケータイメール)をGmail上にバックアップできるだけでなく、バックアップしたメールを外部にコピーすることもできるようになりました。
EZメールの送受信履歴を他のGmailアドレスで取得したり、自分のパソコンにダウンロードしたりできるわけです。

AUを解約してもGmailにはアクセスできますので、ケータイメールの受信時自動GMailバックアップなどの機能を除き、これもまた独自のもの、AUとの契約で何かの「縛りをかける」ものが一切ないサービスですが、たとえばメールをよく利用する人にとってはこれは親切なサービス、Great Idea!でしょう。
そのようなユーザーにとって携帯電話のメール送受信件数の最大件数はあまりに少なく、勝手に消去されたメールというのは復元することができないので、Gmailのウリである「7GB」の大容量バックアップ先を持てることは画期的なことだと言えます。

ビルゲイツの引退を5年は早めたといわれるGoogle、そのGoogleと組むという話題性で充分インパクトがありましたが、Googleにとっても通信キャリアが全面的にメールサービスで連携するというのはとても重要なことに違いありません。
そして、ユーザーの利便性をクリアしつつ、携帯電話自体の販売促進にもなり…。
キーワードはいっぱいあると思います。

Apple信者の私でさえ、AUのレグザフォンを真剣に検討しているところです。